オフィシャルブログ

連続気泡と独立気泡

発泡プラスチック、発泡ゴム(ゴムスポンジ)は、独立気泡か連続気泡のどちらかで膨らませています(半連続気泡もあります)。どちらも非常に特性が出て、使用方法が異なっています。

独立気泡とは、

樹脂やゴムを発泡させた際、一つ一つの気泡(泡)が他の気泡と繋がっていない構造を指します。

独立気泡の特徴

  • フォーム自体に入っている空気が外部に逃げにくい構造になっている。
  • 元の形状に戻りやすく、反発力がある。
  • また、内部に水分が入りにくいので、水に浮きやすい特性もあります。

指で押しつぶしても、反発します。(写真はサンペルカL-1400です)

代表的な独立気泡

発泡スチロール、サンペルカ、ゴムスポンジ、サンテックフォーム、ピーブロック、エルブロック、ミラブロック、PEライト

 

 

連続気泡とは、

樹脂やゴムを発泡させた際、一つ一つの気泡(泡)が他の気泡と繋がっている構造を指します。

連続気泡の特徴

  • 気泡が繋がっているために、空気の出入りがしやすい。
  • 圧力をかけた際に潰れやすい特徴があります。
  • 潰しやすいために緩衝性を活かした用途に使用されます。(ソファーやクッション)
  • 水分を含むことができるために、保水性の用途に使用できます。(食器用スポンジなど)

指でつぶすことができます。

代表的な独立気泡発泡体

ウレタンスポンジ、エプトシーラー、オプシーラー、ルシーラ、モラン

 

傾向として、反発力が強いものが独立気泡、しなやかに圧縮、復元するのが連続気泡です。しかし、原料の特性や、発泡倍率など様々な要因でその特性が覆ったりします。また、気泡の形状や大きさなど、物性を大きく左右することもあります。そこには、企業の技術努力や、ユーザーの要望など様々な要因が重なってきますので、傾向にとらわれない方が良いかもしれません。

 

独立気泡、連続気泡の間違いない性能差は、水分を内部に侵入させる、させないの差であることでしょう。ちなみに、弊社の運営サイト「防音防振ネット!」の吸音材は、すべて連続気泡です。連続気泡でないと吸音ができない為に、この条件においては区分けできる条件と言えるでしょう。

補足:気泡の構造のことを、業界ではセルと呼びます。エクセルで使用するセルと同じ意味合いです

まとめ

連続気泡と独立気泡は、樹脂やゴムを発泡させた際にできる構造の違いです。連続気泡は気泡が繋がっており、通気性や保水性に優れ、クッション材やスポンジなどに使用されます。一方、独立気泡は気泡が独立していて、反発力や防水性が高く、衝撃吸収材として使われます。両者の違いは用途によって活かされ、加工時の特性やユーザーのニーズに応じて選ばれます

 

投稿者:大隅 豊

Tweet about this on TwitterShare on Facebook

ブログ一覧に戻る

お問い合せ