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大型射出発泡成型品の金型

多分、プラスチック原料の半分以上は射出成型品であると思われます。成型の原料使用順位は、射出成型、ブロー成型、押出成形の順であると思われます。その射出成型品のの金型は、小さな成型品であれば数十万円、大型になればなるほど高価になり、1メートルを超えるものは1千万円を超えてもおかしくないと思われます。

弊社で取り扱う「型内発泡成形品(P-BLOCK)」、「持続性帯電防止ポリプロピレン発泡ビーズフォーム」、「発泡熱可塑性エラストマービーズ成型品(用途開発製品)」においては、圧力が低く設定できるために、一般的な射出成型の金型とは異なる作りで作成が可能となります。つまり、金属の塊から切削していくのではなく、鋳造に近い作りとなっています。

よって、低い圧力でどの様に異なるのかというと、以下の点が挙げられます。

・金型の重量が軽い

・パーツ毎に鋳造作りが可能である。

・非常に金型のコストパフォーマンスに優れる(30%以下)

・小さな成型、射出は困難である。

これら以外にも、可能、不可能となる点はあると思いますが、大きな点においてはこの様なものとなります。弊社で取り扱う上記の3製品の成型はすべて発泡製品となり、鋳造の金型で作ることができるのです。傾向として現れるのは、大きさの限界はありますが、成型品の大きさが大きいほど、通常の無発泡の射出成型品に比べてパフォーマンスが顕著に現れるのです。

発泡成形品は通常の成型品(無発泡:ソリッド)と比べて、強度や耐久性が劣る点もありますが、軽量性、断熱性、緩衝性など全く正反対の特徴が現れています。深く考えると、使い方、使用用途が異なると考えて良いのではないでしょうか。

整理してみましょう。大型発泡成形品の特徴として、イニシャルコストとなる金型は非常にパフォーマンスがあります。しかし、強度、耐久性など低下する物性はありますが、用途を広げて物性の価値を上げることで、新しい用途での対応力が上がると考えています。

写真は、現在弊社で開発案件の材料となっている、「発泡熱可塑性エラストマービーズ成型品」です。樹脂の発泡製品の中では非常にゴムスポンジに近い物性が出ているものです。

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