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発泡スチロールの原料

スチロールとは、ドイツ語のポリスチレンのことです。よって、発泡スチロールは発泡したポリスチレンになります。なぜこの部分だけドイツ語になったのかは分かりませんが、この言葉で日本は定着したようです。

今回偶然にも、原料サンプルを入手することができたので公開します。直径は1ミリ程度の小さなタイプです。一般的に小さなクッションの材料としてよく使われています。原料メーカーからこの様な粒の状態で出荷され、成型業者で形にされます。一般的に成型する場合は、直径が写真のタイプより大きなものが使われます。粒の大きさにより、小さなものは繊細な成形型で使用されます。

ポリスチレンの性質上、汎用樹脂の中では高発泡することが可能です。他の原料で高発泡にすることができるのは、ウレタン、メラミン、フェノールなどありますが、コストが最も安いのがポリスチレンになります。また比較的に低い温度で成型できることもあって、40年以上前からよく使われた樹脂となっているのでしょう。

スチロールの粒状の作り方は、化学反応で作ります。液体の中で生成されるために、ほぼ球状に近い形になります。原料は発泡倍率、径の大きさ、その他の配合により品種が分類されます。そしてフレコンと呼ばれる大きな袋をクレーンでトラックに載せられ搬送されるのです。60倍に発泡した原料は、1立米が考えると17キロ程度しかありません。よく「空気を運んでいる」と言われます。これらの発泡製品は最大積載量を超えることなく、体積を超えることが多いために、出荷元は苦慮しているそうです。

この原料は工場内で扱うには問題が無いのでしょうが、机の上で扱うには風と静電気の妨害を良く受けます。お米などは重力に従って落下しますが、発泡した軽い粒は静電気や風、湿気などで上手く別の容器に収まらないのです。特に静電気では壁についたりしますので、扱う工場では除電する設備が設けられています。

普段目にすることが無い物が入手することができたので、そんな豆知識的な記事とさせていただきました。

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