セルローススポンジとは、

セルローススポンジは、植物繊維であるセルロースから作られた軟質ウレタンスポンジの風合いに近いスポンジです。セルロースを化学処理工程を経て得られたビスコースから作ります。 ビスコースを特殊な方法で気泡のある塊のセルロースに戻したものがセルローススポンジです。 ビスコースはビスコースレーヨンと言う糸や、フィルム状のセロハンの原料にもなります。

よって、天然素材１００％から製造されていますので、環境対応に適しており、再生可能材料（石油から作られていません）として用いることができます。よって廃棄時、燃焼時は新たな二酸化炭素の発生には該当しません。無公害燃焼ですので非常に安全です。そして、燃焼時は紙に近い燃焼性で少しだけ灰が残ります。

優れた保水性能

多くは雑貨で使用されており、優れた保水性能を保持していることから、その特徴を活かした用途に多く使われています。（主な用途として、洗車用スポンジ、食器洗いスポンジ）

セルローススポンジは親水基（OH）を有し、微笑気泡による毛細管現象により非常に優れた自己給水性能があることから、他の連続気泡の材料と比べて素早く給水することができます。吸水性にも優れていますので、絶乾状態から材料の２０倍の吸水能力があります。また水分を適度に保持して、流れ落ちることが少ないのも特徴です。

セルローススポンジは、水分を含んだウェット状態において、表面が柔らかくなることから、清掃時の際、対象物を傷つけにくくなります。そして緩衝能力、弾力性が増します。（セロテープが水に濡れると柔らかくなり、風合いが変化するのは同じ原料ビスコースから作られているからです。）

優れた耐熱性

また、耐熱性においても優れた性能があり、１４０℃程度まで物性に変化がありません。一般の軟質ウレタンスポンジやポリエチレンの連続気泡材料より高いのが特徴です。また汎用の有機溶剤に対しても安定して変化はありません。

軟質ウレタンスポンジ同様の加工性

風合いや硬さ、形状などから、軟質ウレタンスポンジと同じスライス、断裁、打ち抜き加工が可能ですので、同じ設備で対応することが可能です。