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架橋と無架橋の発泡プラスチック
弊社に、こんなダジャレを言われた人がいました。
「架橋、無架橋、月亭可朝」
(年齢もわかっちゃいますね)
筆者が若い頃、架橋とはなんだろうと、色々本を漁っていた頃にイジられたダジャレです。ついついツボにはまってしまい、20年ほど経った今でもしっかり記憶の中に残っている言葉です。笑
当時は、インターネットが会社に整備されていない頃でしたから、探す文献もナカナカ見つけることができませんでした。今では、本当に便利な世の中になったと思います。
さて、タイトルの架橋と無架橋は化学反応を示す言葉です。弊社の扱う製品群の中にも架橋の発泡プラスチックと、無架橋の発泡プラスチックがあります。架橋は分子と分子に橋がかかっている状態を示します。
これはどの様に異なるかというと、強度に大きく影響を与えます。イラストの様に分子と分子が繋がっているということは、製品が壊れにくい構造になります。そして、製造するのにも架橋工程が加わるので、製造時間に影響を与え、無架橋よりも価格が高めになるケースが多いと思います。
10年以上前は、架橋するとリサイクルがしにくいと懸念されたこともありますが、現在はプラスチックが一般的に再利用することが難しく(分別や洗浄、汚れ、印刷などの条件がある)、サーマルリサイクルですら大変だそうです。結局、現在は架橋も無架橋も差別なく扱われています。
ゴムは殆ど架橋品と考えて良いでしょう。しかし呼び方は、架橋ではなく硫黄を加えて架橋させるので「加硫」と呼ぶのが普通です。加硫していないゴムを生ゴムと呼んだりもしています。最近では、硫黄を混ぜたゴムを電機部品に使う際に硫黄が付着して障害を及ぼすケースがあるそうです。特に密閉された環境下において、そのような現象が起きています。あるメーカーでは、硫黄を混ぜずにゴムを架橋させている会社もあるそうです。しかし、自然界には硫黄は存在している物質なので、完全に取り去ることは困難だそうです。