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国内生産が可能なオレフィン織布 PE PP

包装資材、農業用資材として、オレフィン系の織布はよく目にすることができます。私も100%が輸入品と考えておりました。元々、特殊機能のある製品の扱いが多いために汎用的な製品は意識がありませんでした。今回は、下記のリンク先の製品が日本国内で生産しており、希少で存在している理由、掲載した理由などを挙げたいと思います。

オレフィン織布(日本製)

オレフィン系の糸と言うのは、大きく2種類に分けられます。ポリエチレンとポリプロピレンです。さらにいくつも分類ができますが大別すると材料の違いです。ポリエチレンは柔軟で耐候性があります。ポリプロピレンは剛性があり耐候性はやや落ちます。他にも特徴はありますが、織布を選ぶ場合はこれらの特性が大きく影響されます。つまり、用途に応じなくてはならないからです。剛性があるから作業が捗る場合、耐候性があるから使用可能になる場合の2極です。そこからさらに様々な要素を取り入れ製品化すると思います。

生憎、業界はこれらの種類の選択に関しては熟成されており、良い製品を使って付加価値を得よう、与えようと展開することは殆ど無いでしょう。包装資材と言うのは、安ければよい、機能さえすれば良いというジャンルとなり、ブランド性を立たせるのは難しい業界です。

 

オレフィン織布の国内生産における長所

1つの規格製品を作るのに、必要なロットが少ないことが挙げられます。輸入品においても対応は可能でしょうが、コンテナーで運ぶにはどうしても運賃が高くなります。また、現地の企業もロットが少なくなると、生産性が落ちるので対応できる企業は非常に少ないことが分かります。

価格変動が少ないことも考えられるでしょう。最近は(2022年後期)、原油価格の世界的な高騰で国内品も値上げ傾向にあると思いますが、それ以上に為替の変動、生産国の事情が加わります。納期の変動も国内であれば原料の調達さえできれば読みやすいのですが、海外製品においての納期の不安要因は、大きくなることが十分に考えられます。

品質においては、海外製品も充分にクオリティが高いものもあるでしょう。最低限の機能を保持できれば良いという需要も多く存在し、製品の見極めが重要になってくると思いますが、国内においては海外製品より価格が高いことが条件となってしまうために、品質の悪い物は絶対的に存在しないと思います。国内生産で品質の良くない製品は、ご存じの通り信用を損ない、製造企業の存続理由が無くなるためです。

 

オレフィン織布の国内生産における短所

どうしても価格差が出てしまうのは否定できません。海外でしか入手できない原料や、着色があるとすれば挙げられると思いますが、農業用資材、包装資材においてはそのような需要はあまりなく、現状の汎用性の高い原料、着色で十分に賄うことができるでしょう。

特筆すべきは、繰り返しになりますが、国内においてオレフィン系の汎用織布を製造している工場が存続し、経営状況は安定していることです。推測ですが、国内において求められる需要も安定していることを示しています。工場見学に行った際に驚いたのは、人的工数が非常に多い事です。これらの織布に対抗する不織布は、ほとんどが人的作業が無く大量生産を行っているのです。双方とも同じ石油原料を基にした布ですが、作り方に大きな差と需要の違いがあります。

工業製品は工芸品ではありません。人的工程に依存する製品はこれらの物ばかりではありませんが、存続する裏付けと言うのは非常に大きく、信用を背負っているようにも感じました。

かなり話は反れましたが、特殊ジャンルの需要はAIやロボットが介入できない製品となります。「灯台下暗し」であることから、基本的な材料を今一度顧みるのもカイゼンの一つかもしれません。

 

ポリプロピレン 平織トワイン紐入り 12x10ベージュ

対応幅1:310,460,610,720,800,920,1050,1150,1250,1350 出荷対応ロット:300m~

対応幅2:1600,1800,2000,2200 出荷対応ロット:200m~

 

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