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ゴムの配合薬品について
ゴムは樹脂以上に多くの添加物(薬品)が配合されています。どんな配合薬品があるかを記載しますが、これ以上にメーカーは独自のノウハウで、製品を作っています。
架橋材(加硫材):ポリマーを架橋(加硫)させる
架橋促進剤(加硫促進剤):ポリマー・架橋材を活性化させ、架橋速度を高める
架橋助剤(加硫助剤):架橋阻害物質の生成を抑え、反応の進行を助ける
老化防止材:熱・酸素・オゾン・疲労による劣化を防止する
補強材:機械的強度・硬さ・耐摩耗性等を向上させる
充填剤(フィラー):コストを下げ、寸法安定性を向上させる
加工助剤:各工程における加工性を向上させる
着色剤(顔料):色調の調整
難燃材:難燃性を付与する
導電性付与材:導電性を付与する
抗菌・抗カビ剤:抗菌性、抗カビ性を付与する
これらの外にも様々な配合剤があり、用途に向け対応していると思われます。これらによってメーカーとしての特色や、性能を表現し、物性の改善と同時に、コスト改善や効率化に向けて努力されています。
以前のブログでも記載していますが、架橋と言う言葉の中には加硫と言う意味も含まれています。架橋は分子同士をつなぎ合わせることを指しますが、イオウを使って架橋させることをあえて架硫と呼んでいます(硫黄を加えるという意味合いです)。
面白いのは、同じCRやEPDMなどの合成ゴムでも、メーカーによって配合が異なります。当然、物性も比重もバラつきが出てしまいます。プラスチックの様に均一な物性とは異なるのです。
また、ゴムは架橋(加硫)させて本当の性能を発揮します。その前の状態は未架硫ゴム、生ゴムといった、全く異なる物性を持つ状態なのです。そして殆どの合成ゴムは白色(生成り)です。耐候性を上げるためにカーボンを混入させ黒いゴムになります。
また、硫黄を使用しないゴムや、従来は硫黄で架橋させていたものを硫黄を使わず(イオウフリー)架橋させた製品も存在します。実は硫黄は電子部品において悪影響を与える可能性があるからです。