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ゴムスポンジライクのポリエチレンフォームの期待
先日、架橋ポリエチレンフォームT-1500と製品を掲載いたしました。そこで感じたことを述べさせていただきます。
弊社の取り扱っている製品において、産業資材事業の中では多分発泡体が最も多くの占有率を示していると思います。その中でも、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレンが多くあり、ゴムも多く取り扱わせて頂いております。
全般的な立場から見て、それぞれの発泡材料は案外と被ることなく住み分けができているような感じです。また、無架橋、架橋においても扱いが分かれているようです。これらの製品が35年ほど前から現れ始め、競走しないように言うのではなく、物性の持つ特性でそこから出られないような感じにはなってきているように思えます。
機械部品の材料として、断熱用途ではポリスチレンやポリエチレンは多くありますが、それ以外のパーツにおいて発泡製品はあまり存在していないと思います。理由の多くは耐久性や耐熱性にあると思います。原料の物性を超えることができない為に、定着するとナカナカ変更しにくいので、それらの選定にあたるときは、前例ができるとそのまま定番のように選定されます。
理由は結構あります。
その材料が使われると、ノウハウが積み重ねられて改良もされます。設備の投資もでき、孤立の良い供給ができます。それらの扱いにおいて規格や製品の改良もでき、ニーズに合った対応が安定します。これらのように、実績ができるとアドバンテージを得ることができます。しかし、新しいメーカーや原料が異なるものを提案する場合、扱い側から考えると、初めから試験を行い、検討にも何度も打ち合わせを行い進めるために、手間のかかる作業になります。さらには、変えたことで部品として不具合があった場合は、その責任が問われることでしょう。
話は冒頭のT-1500という材料に戻りますが、基本的にゴムスポンジは架硫と言うイオウを使用した架橋を行わせて強度を得ています。(イオウを用いずに架橋で生産する方法もあります)T-1500においては、耐熱性や柔らかさにおいては非常にEPDMゴムスポンジに近く、代用しやすいと思います。また、カーボンを使っての黒い顔料は、硫黄が検出されやすい状況でしたが、検出することができない顔料を使うことで、大きく硫化腐食は避けやすい製品となっています。さらに今後はLEDの耐久性や、電子部品などの長期使用において適合しやすい物が問われてきます。T-1500がゴムスポンジパッキンなどの用途に参入ができると、これらの概念を払拭できる可能性も十分にあります。