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発泡プラスチックはエコです。
発泡プラスチックはエコです。
先日、上司が発泡プラスチックメーカーの役員の方とお話をした際、「我々の作っている製品は非常にエコロジーなのです。」と言われていました。
私は激しく同意しました。
例えば、発泡スチロール。同じ体積の製品を作ろうとした場合、(60倍発泡の場合)60分の1(1/60)の材料になります。同時に石油原料の中に二酸化炭素は多く含まれているので、双方を燃焼させた場合、二酸化炭素の排出量も当然60分の1(1/60)になります。
発泡業界では発泡していない樹脂やゴムをソリッドと言います。当たり前の話ですが、今更ながらにソリッドと発泡の違いを表にまとめてみました。
発泡体にすると現れる現象 | |
重量 | 軽くなる |
燃焼時の二酸化炭素 | 少なくなる |
断熱性 | 高くなる |
剛性、強度 | 低くなる |
柔軟性、緩衝性 | 高くなる |
劣化の速度 | 早くなる |
製品の工程 | 増える |
重量による材料費 | 高くなる |
複雑な形状の製品 | 難易度が上がる |
当然ながら発泡することによって損なわれる特徴もありますが、有益になることも多くあります。材料を扱う我々とすると、発泡材料と無発泡のソリッドは別の用途があり、重なることが多くありません。
話はエコロジーの話に戻りますが、材料の有効活用をしているにもかかわらず、現在は製造各社更なる環境問題を抱えています。輸送、梱包、製造などの使用されるエネルギー効率は削減を求められる周囲の圧力があります。
用途によっては効果を発揮するものもあり、適材適所なのかもしれません。近年では、発砲素材の表面に無発泡(ソリッド)の材質を付与することで、強度や耐候性、劣化などを防止することができます。この技術は、双方の利点を掛け合わせた材料となるために、今後有益な製品になることは間違いないと思います。
ゴムにおいても同じような複合材料がありますが、架橋(架硫)という工程が必要となるために、押し出しされたひも状のものに限られています。(貼り合わせしたものは多く存在しています)
懸念されるのは、熱による伸縮が、発泡体と無発泡(ソリッド)では大きく異なるために、製品自体に反りが生じる可能性があります。
以下の写真は、押出発泡ポリエチレンシート「ミラマットの写真です」
以下は、軟質塩ビのシール材「ノルシールPVC」です。