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FRU:ケーブルクリートは“金属並み”の寸法安定性と驚異の軽さを両立
FRU:ケーブルクリートは、樹脂でありながら線膨張係数が 1.2×10⁻⁵/℃ と極めて小さく、温度変化による伸縮がきわめて少ない材料です。さらに 比重0.5、熱伝導率0.05 kcal/m・h・℃ を併せ持ち、軽量・断熱・耐候というケーブル支持材に最適な特性を同時に満たします。
FRUが「寸法安定性に優れる」理由
樹脂の温度変化に対する伸縮のしやすさは、線膨張係数で評価します。値が小さいほど、熱による伸縮が少なく、寸法が安定します。
FRUの線膨張係数は 1.2×10⁻⁵/℃。
一般的な樹脂や金属と比べても、突出して小さな値です。
線膨張係数の比較(単位:×10⁻⁵/℃)
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FRU:1.2
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PET(ポリエチレンテレフタレート):6.5
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PP(ポリプロピレン):11.0~12.0
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PE(ポリエチレン):13.0~15.0
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SUS430:1.04
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鉄:1.21
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アルミニウム:2.36
ポイント
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FRUは PP/PEの約1/10、PETの約1/5 の伸縮量。
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金属と並べても遜色ないレベルで、温度変化に対して寸法がほとんど動かない材料です。
「軽さ」と「断熱性」という、金属にはない大きな利点
FRUは寸法安定性に加え、現場価値の高い二つの特性を併せ持ちます。
1) 比重0.5=圧倒的な軽さ
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アルミ(比重約2.7)の 約1/5以下。
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高所作業や長スパン敷設での荷重低減、施工性・安全性の向上に直結。
2) 熱伝導率0.05 kcal/m・h・℃
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SUS304 と比べて 約250~280倍 の断熱性(=熱を伝えにくい)。
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夏場の高温部接触による皮膚の熱傷リスク、冬場の凍傷リスクを大きく抑制。
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屋外日射や寒冷環境でも、ケーブルへの急激な熱ストレスを緩和。
つまりFRUは、“金属並みの寸法安定性” と “樹脂ならではの軽さ・断熱性” を一体化した希有な材料です。
まとめ
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寸法安定性:線膨張係数 1.2×10⁻⁵/℃ は樹脂として極小、金属に迫る安定性
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軽量:比重 0.5 で施工性・安全性・省力化に寄与
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断熱:熱伝導率 0.05 kcal/m・h・℃ で触感安全性・熱ストレス低減に効果
この3点を同時に満たす材料は非常に稀で、FRU:ケーブルクリートは屋外環境でも長期にわたり安心して使用できるケーブル支持材です。