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愛知県技術開発交流センターにて
2019年12月2日月曜日 愛知県技術開発交流センターでセルロースナノファイバーの利活用の最新動向のセミナーを受講してきました。3年ほど前から、非常に興味深い原料として着目していましたが、弊社の取り扱いの製品への転用は時間がかかりそうです。
ナノという単位までにセルロースを粉砕する作業は、非常に困難な作業で、プラスチックへの混入は最も高い壁であるようです。ある業界の方は、「水を油に満遍なく混ぜるようなことをクリアーしなくてはならない事と同じだ」とも例えられていました。たしかに水溶性のものを樹脂に混入させることはあまり想像がつきにくいと思います。
化石燃料を使用する、我々の合成樹脂に少しずつとってかわって行くことが本来の国が求めているCNFの目標かもしれません、スチールの5倍の強度と5分の1の重量の原料が自然界に存在し、再利用品から採取できると考えるならば、非常に大きな資源となるからです。
トヨタ自動車関連は、このCNFをポリプロピレンに入れたいと考えているようです。その理由は、最も比重の軽い樹脂がPP(ポリプロピレン)だからです。これからの自動車において、重量は断熱と同様に最重要課題だからです。開発においてはHDポリエチレンの方が対応はしやすいそうです。
CNFの魅力は強度だけではありません。線膨張係数が非常に良いことです。ガラスに匹敵する物性を持っています。200度以上は分解されてしまうようですが、強度や線膨張係数が良いのであるならば、今後の機械製品、産業資材分野において非常に有効な制度と軽量化に貢献することは間違いありません。それも自然界や廃材などから採取できるのですから。
今後は、一次産業なのかな?なんて講義を受けながら考えていました。
セミナーは、セルロースナノファイバーを発見された京都大学矢野浩之教授、経済産業省後藤美裕室長補佐、産業技術センター職員の方の3講座でした。
プロジェクターで写される、矢野教授と小泉環境大臣と豊田章男社長のスリーショットは圧巻でした!!!(私だけかもしれません)今後、追っかけていきたい材料です。