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天然ゴム

2020年、明けましておめでとうございます。今年も格別のご高配を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

さて、今年初めのブログになります。

天然ゴムはゴムの業界でも最も多く生産されているゴムの種類です。ゴムを分別するならば、天然ゴムと合成ゴムとなります。どこが違うのかというと、当然天然ゴムは、ゴムの木に代表されるラテックスという原料から作られます。ラテックスをもとに加工され、加硫したものが天然ゴムです。もっともゴムらしい性能を持っており、伸びや弾力においては、他の合成ゴムと比較して非常に大きな性能差があります。この天然ゴムの分子構造は、イソプレンという構造になっています。この構造が非常に伸縮に適した構造なのです。このイソプレンという構造をまねて作られたのが、合成ゴムです。合成ゴムは天然ゴムに比べると、硬い印象だと思います。振動や衝撃の吸収においては、やはり天然ゴムを製品のベースとして検討していくのが無難です。

天然ゴム、合成ゴム共に、ゴムというのは硬さを変化させることが可能です。そして、基本的に硫黄を使用して架硫という工程があります。ゴムの臭いにおいは、この硫黄が原因と考えても良いと思います。ほとんどのゴムは、加硫されています。架硫という工程を行わないと、ゴムはブツブツと切れてしまったり、衝撃があった際にも、潰れて復元しにくい状態となってしまうのです。構造的にどのような状態になっているのかというと、下の図のように分子同士をつなげるために硫黄と熱を使い、架橋という状態にします。科学的には、硫黄を使用した架橋を加硫と言います。(加硫と表現される方も見えます)また、架硫を行っていないゴムを生ゴムと呼びます。

合成ゴムのブチルゴムは殆どが生ゴムの状態で使用されています。

話は天然ゴムに戻しますが、天然ゴムの長所と短所についてです。天然ゴムは、比較的安価で、非常に伸縮性に優れています。緩衝材、防振材などの用途には非常に様々な部品での実績があります。鉄道車両の防振ゴムも殆どが天然ゴムを使用しています。しかし、欠点もあります。耐候性が非常に悪いのです。このような場合、天然ゴムを部品として使用する場合は、企業独自の加工を施したり、塗装をして補ったりしているのです。

ゴムに関しての記事が記載されています。

まとめ

天然ゴムは、ゴムの木から採取されるラテックスを加工・加硫して作られ、伸縮性や弾力に優れています。このため、振動や衝撃吸収が求められる用途で多く使用されています。合成ゴムは天然ゴムを模倣して作られますが、硬い印象があり、用途に応じて使い分けられます。

天然ゴムや合成ゴムは、加硫という工程で硬さを調整し、硫黄と熱を使って分子を結びつける「架橋」が行われます。天然ゴムは安価で伸縮性が優れているものの、耐候性が低いため、加工や塗装で補強されることが多いです。

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