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精密機械の梱包緩衝材

近年の個人使用のコンピューター(PC:パーソナルコンピューター)は、東南アジアからの輸入が多く、PCの保護緩衝材としての梱包材には様々なものが使われており、発泡スチロールであったり、段ボールの組み立て式のもの、発泡ポリエチレンシートの多層品の組み合わせ式であったりと、緩衝設計されて使用されています。

先日、弊社のサーバーの入れ替えをしました。サーバーのようなコストがかかり、精密な機械に対しては日本国内で組み立て生産されているようです。国外から製品を輸入する場合、当然ながら梱包緩衝材も国外で作られたものになりますが、日本国内で組み立て生産されたものは、梱包緩衝材も国内で調達したものになります。そのサーバー機の梱包材を見たときに、日本国内の精密機械の梱包緩衝材として非常に多く使用されていたサンテックフォームでした。現在でこそ、精密機械の生産の多くが海外ですが、15年程前は日本国内で多く生産され、梱包材も日本国内の物が使用され、消費されていました。

写真の材料のサンテックフォーム、そして同等品のミラプランクは、他の発泡プラスチックフォームと比べて非常に緩衝性に優れた機能を持っています。その理由として、

  • 気泡の大きさが他の発泡プラスチックと比べて非常に大きいために、衝撃が加わった際にフォーム自体がねじれて衝撃を吸収するヒンジ効果が表れ、衝撃エネルギーを吸収する。
  • 衝撃を吸収することができるセルの壁厚みが厚いために、小さな面積に大きな荷重がかかった場合でも、しなやかに受け止める構造が備わっている。

 

しかし、これらの材料にも大きな欠点があります。

  • 接着剤、粘着剤が使えない。
  • 接着する際は、すべてドライヤーや熱プレートによる溶着加工になる。
    (溶着加工は人の手によって行われるので、溶着の斑や技術度が異なる)
  • 打ち抜き加工の際、断面に抜き反りと言われる現象が非常に大きく出るために、寸法安定性が優れていない。

 

話を元に戻しますが、今回のようなサーバーのような高価な製品において、サンテックフォームやミラプランクが使用されるのは、コストや欠点ではなく、飽く迄も緩衝能力の優位性を意識した採用だと思います。

私自身、国内でミラプランクを非常に多く販売させて頂いたことがあり、このような形で目にした事が非常に懐かしく思えました。また、加工品としての完成度も高かったので記事としてあげさせていただきます。

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