産業資材の豆知識
ポリエチレン:産業資材の業界で分かりやすく説明
ポリエチレンは、最も多く使用されているプラスチックの一つです。プラスチック全体の5分の1以上を占めています。(2023年) 化学式は「(C2H2)n」で表され、炭素と水素で構成されています。つまり、燃焼しても塩素(Cl)などを含まないために、燃焼時にも二酸化炭素と水に分解され、非常に扱いやすい原料です。
長所
- 耐薬品性に優れる
- 吸水性がない
- 電気絶縁性が高い
- 耐寒性に優れる
- 耐油性に優れる
- 加工性が幅広い
- 柔軟性がある
短所
- 耐熱性が低い
- 接着性が低い
- 剛性が低い
- 可燃性である
- 燃焼時の注意点
- 可燃性である
- 燃焼した際、水と二酸化炭素が発生する
- 人体に有害なガスなどは発生しない
ポリエチレンは、大きく以下のような種類に分けられ製造されています。
(LDPE)低密度ポリエチレン Low Density Polyethylene 比重:0.91~0.92
- 非常に柔軟で、伸縮性を有す
- 価格はHDPEに比べて高めである
- 透明性がある
- 耐摩耗性に優れる
- 耐熱性が低い
(HDPE)高密度ポリエチレン High Density Polyethylene 比重:0.92~0.96
- 耐衝撃性に優れる
- 耐熱性が低い
- 耐寒性に優れる
- 引張強度に優れる
- 耐候性が低い
EVA樹脂Ethylene Vinyl Acetate Copolymer 比重:0.92~0.94
- 非常に柔軟で、伸縮性を有す
- 価格は高めである
- 耐摩耗性に優れる 透
- 明性がある
- 耐熱性が低い
超高分子ポリエチレン(UHPE,UHMWPE)Ultra High Molecular Weight Polyethylene 比重:0.92~0.94
- 耐衝撃性に非常に優れる
- 強度が非常に高い(一般樹脂の中でも)
- 耐熱性、耐寒性が非常に高い
- 価格が高い
- 耐摩耗性が非常に高い
- 機械特性が非常に高い
弊社の取り扱い製品として、以下のものがあります。
・防湿シート(一般品)
・ポリ袋
ポリエチレンのもっとも大きな特徴は、融点が低いために材料への加工がしやすいという点でしょう。さらに、水や油、薬品に強い(耐水性、耐油性、耐薬品性)ために、容器や包装資材に向いており、多くの材料や製品が生産されています。
注意点として、ポリエチレンの融点は、LDPE:低密度ポリエチレンで95〜130℃、HDPE:高密度ポリエチレンでも120〜140℃となっていますので、HDPE:高密度ポリエチレンでも耐熱温度は最高110℃なので、高温の熱が発生するような用途には向いていませんし、そのような場所で使用する製品の中にも使用されていません。
シールや粘着加工についている剝離紙のツルツルした表層はほとんどがポリエチレンです。ベタつきに対して相性が良くないことを利用した使用用途となっております。
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