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共ショウの特殊旋盤加工製品の紹介

ゴムの特殊加工製品の紹介です。

下の写真の製品は、弊社が親しくお世話になっている加工業者さんの物です。円筒状のゴムの塊の外部から刃物を均等に入れているだけの様に見えるのですが、実は内部からも刃物でスリットを入れてあります。この様な加工にすることで、よりフレキシブルに曲げることができます。これは、ロボットのアームの関節部分にあてる保護材のパーツとして使用することができます。多少、寸法や形状などを変更して作成しました。

内部から刃物を入れ、スリット加工することは非常に困難です。旋盤加工において、冶具や工夫を複雑に組み合わせることにより、3Dプリンタではできない製品も作ることができます。

特にゴムは、加硫(架橋)をさせながら3D成形をすることが難しく、この写真の様な加工製品の形状は、トムソン刃による加工、型内成形では作ることができないと思われます。もう少し形状を変えると、型内成形で作成することはできるかもしれませんが、新たに金型を作成して製品を作ると、多額の作成費となってしまいますが、冶具や機械を工夫することで新しい形状や機構ができ、コストパフォーマンスのある部品を作ることができるかもしれません。

ゴムの切削加工ができる加工業者さんは多くありますが、旋盤加工を軸に事業を行っている会社は非常に少ないのです。また、ゴムは樹脂とは異なり、刃物を入れた際に形状が変化してしまうことがあります。弾力性がある事で、力の入れ方で形状が変わってしまいます。この様なことを把握して、製品を作り上げることは非常に困難です。特に、球の形状は非常に難しく、大きさや角度、部位によって力加減や、回転速度など注意しなければなりません。

ゴムはこの様な加工に、熟練度が要求されることが時々あります。材質、硬度などにより、加工方法は変わります。合成ゴムが作られるようになって100年も経っていませんが、ある意味、門外不出のものかもしれません。

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